第22回 生殖バイオロジー
東京シンポジウム
ご挨拶
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
この度、第22回生殖バイオロジー東京シンポジウムの大会長を仰せつかりました。
ご存知のとおりこの生殖バイオロジー東京シンポジウムは、故鈴木秋悦先生の教えを実践するために、故東條龍太郎先生が発起人となって創設されました。秋悦先生が「体外受精は素晴らしい技術だが、その早すぎる成功のために、多くの解明すべき科学的真理が追求されず残っている。受精現象や胚発生、着床に関して、また卵管や子宮の機能に関してもまだまだ分からないことだらけだ。それをしっかり学んでいかなければならないよ」と穏やかな口調ながらも、熱く語られたことを今も鮮明に覚えています。このシンポジウムの目的は「基礎医学に裏付けられた生殖医療を追求すること」だと言えます。
さて昭和40年生まれの私は、「バイキン」は人間の敵であり駆逐すべきものと教えられて、ヒトの体内に住み着いている100兆もの細菌が、その個体の体質や性格を決定しているなど知る由もありませんでした。また細胞内小器官の一つミトコンドリアが母細胞とは異なるゲノムを持っていることも理科の時間には教わりませんでした。さらにコンピュータが世界を席巻する時代が実際やってくるとは、それどころか人工知能(AI)が私たちの生活を規定するなんて夢にも思いませんでした。つまり私たちは細胞のレベルからすでに単体で存在しているのでは無く、他の存在またヒトが自ら作った生物ですらないものと共生することでのみ存続していると言えます。
生殖バイオロジー東京シンポジウムでは年齢に関係なく参加なさる皆様がお互いをリスペクトしてディスカッションを行い、生殖医学と生殖医療の本質と未来を追求してきた歴史がございます。私もこの会で鈴木秋悦先生や森本義晴先生からたくさんの先生方をご紹介頂き、生殖医学・医療の仲間に入れて頂きました。つまり私という存在は自らの単体で存在しているので無く、私の中にはたくさんの先生方の熱き血潮が流れて存在し得ていると言えます。COVID19の蔓延でここ数年WEB開催が続いておりましたが、今年はその名の通り東京に集い旧交を温め、新たな出会いに感動できることを心より願って「生殖における共生」を今大会のテーマといたしました。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
医療法人杏月会 空の森クリニック
理事長 德永義光
- 日 程
- 2023年9月10日(日)
- 会 場
- 東京ガ-デンテラス・紀尾井カンファレンス4F
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町1-4
電車をご利用
- 永田町駅直結・赤坂見附駅より徒歩1分
- 東京メトロ5路線利用可能(有楽町線、半蔵門線、南北線、銀座線、丸ノ内線)
- JR 四ッ谷駅 麹町出口より 徒歩14分
お車をご利用
- 霞ヶ関出口より10分
- 共 催
- 日本臨床エンブリオロジスト学会
- 大会長
- 德永義光(医療法人杏月会 空の森クリニック 理事長)